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保険には個人が契約する保険と、会社が契約できる保険があります。この会社が契約する保険を法人保険と言います。法人保険も個人向け保険と同じく様々なタイプがあり、節税対策や財務強化対策として「逓増定期保険（ていぞうていきほけん）」が特に活用されています。

定期保険の一種で契約後、保険期間満了までに契約当初の保険金額が増加していく保険です。満期保険金がない掛け捨てタイプではあるものの、契約から早い段階で解約返戻率が高率になるといった特徴があります。ただ、解約返戻率のピークは短く、ピークを迎えると徐々に解約返戻金が減っていきます。基本的に社長・取締役などの経営陣が対象ですが、他にも会社の存続に強い影響を持つ従業員が加入するケースもあります。

1.死亡・高度障害保険金として受け取れる

万が一、経営者が死亡もしくは高度障害状態になった場合、会社経営が危機に立たされる事が予想されます。そのような時に逓増定期保険を、死亡・高度障害保険金として活用できます。遺族の生活資金をはじめ、相続対策、事業承継資金、金融機関や取引先への資金などに備えることができます。

2.退職金の準備ができる

勇退時に逓増定期保険の契約を解約する事で、解約返戻金として一括で受け取る事が可能です。この解約返戻金は退職金の財源に活用できます。保険会社によっては、これまで支払った保険料が100%以上戻ってくる商品を提供している事もあります。

3.契約者貸付制度を利用できる

会社経営において、一時的にまとまった資金が必要になる場合は多いです。しかし、金融機関などからすぐに資金が受け取れないケースもあると思います。このような場合、解約返戻金の範囲内で契約者貸付制度が利用でき、融資を受ける事が可能です。