2013/7/8 7 月の食中毒情報<腸炎ビブリオ>
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● 食中毒の症状
腸炎ビブリオによる食中毒は、6〜12時間の潜伏期の後に、激しい腹痛を伴う下痢、おう吐、発熱などがあります。
一般に2〜3日で回復しますが、免疫能力が低下してるときや、体力が弱っている場合は、死亡することがあります。
● 海からやってくる
腸炎ビブリオは、ふだんは海水や海底の泥に、広く存在します。
海水の温度が上昇すると、海水中で大量に増殖し、魚介類の「表面」や「えら」に付着します。
腸炎ビブリオは塩水を好み、真水の中では生きていけません。このため、調理する人の手や調理器具を介して、漬け物など塩分を含む思いもよらない食品に二次感染することがあります。
腸炎ビブリオの増殖速度は、非常に速いことが知られています。
最適な条件のもとでは、一個の細菌は10分で2個に分かれ、ものすごい速さで増殖します。
1個の腸炎ビブリオ菌は、
1時間後、64個 2時間後、4,096個 3時間後、262,144個 4時間後、16,777,216個
5時間後、1,073,741,824個 なんと5時間後には10億個という具合に、ねずみ算式に爆発的に
増えます。腸炎ビブリオに感染するには、約100万個以上の生きた菌の摂取が必要と言われていますので、3時間を過ぎるときわめて危険です。
● 腸炎ビブリオ対策
日本では、腸炎ビブリオによる食中毒は、サルモネラと並んで、発生件数が最も多い食中毒のひとつでです。
一方、生の魚介類を食べる習慣があまりない欧米では、あまり発生していません。
この時期、腸炎ビブリオに汚染された生の魚介類をうっかり放置してしまうと、細菌が爆発的に増え、食中毒の原因になります。生の魚介類の保存・調理には、十分な注意が必要です。
■冷蔵庫に入れる
腸炎ビブリオは4度以下では繁殖しません。
冷蔵庫のチルド室で保存しましょう。
■手洗い・洗浄
魚を切ったまな板と包丁は、洗剤を使ってよく洗浄してください。 熱湯で消毒すると安心です。手は石けんを使って十分洗浄しましょう。
■保存するときの注意
魚介類を冷蔵庫で保存するときは、他の食品を汚染しないようにラップなどをかけるか、容器入れてください。
■解凍はレンジで
冷凍された魚介類を解凍する場合は、外に出して自然解凍せず、冷蔵庫内で解凍するか、流水や電子レンジを使って解凍しましょう。
■加熱する
腸炎ビブリオは熱に弱いので、加熱調理すると食中毒を防ぐことができます。